女性は40代から歯がボロボロって本当?各年代の歯の平均本数を調査

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    私たちの歯の寿命はおよそ50~60年といわれています。40代になると歯の寿命の折り返し地点を過ぎ「歯を失う」という経験をする方も増加します。ちなみに40代で失う歯の平均本数は1.5本で、そこから徐々に減っていき80代で残っている歯の平均本数は、15.2本になります。特に女性は、40代から女性ホルモンの急減により口の中の環境が変化することで歯周病となり、それらが引き金となり歯を失う人が多くなっていきます。 それでは、自分の歯を守るにはどうしたらよいのでしょうか。年齢を経て後悔しないために、今すぐはじめられる歯の健康ケアをご紹介します。

    40代で歯がボロボロに?30代~70代の歯の平均本数

    歯と歯ブラシ
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    成人の歯は親知らずもすべて数えると平均で32本です。厚生労働省の統計によると、40代で1.5本、50代で2.5本、60代で3.0本、70代以降で5.5本ずつ減っていきます。80代になると残っている歯の平均本数は15.1本になるので、簡単に計算すると半分ほど失うことになります。このように歯を失う原因の多くは、「虫歯」と「歯周病」であり、年代別に表すと下記のようになります。

    【30代】 ・24本以上歯がある人の割合:94.3% ・歯を失う理由:1位虫歯、2位歯周病

    【40代】 ・24本以上歯がある人の割合:90% ・歯を失う理由:1位歯周病、2位虫歯

    【50代】 ・24本以上歯がある人の割合:71% ・歯を失う理由:1位歯周病、2位虫歯

    【60代】 ・24本以上歯がある人の割合:48.2% ・歯を失う理由:1位歯周病、2位虫歯

    【70代~】 ・24本以上歯がある人の割合:23.9% ・歯を失う理由:1位歯周病、2位虫歯

    (厚生労働省 e-ヘルスネット「歯の喪失の原因」) (e-stat 政府統計の総合窓口平成26年国民健康・栄養調査 第3部 生活習慣調査の結果 歯の本数の分布)

    30代までは歯を失う原因1位「虫歯」でしたが、40代になると「歯周病」が逆転しています。歯周病は20代から少しずつ増え始め、40代になると一気に増加。全体の罹患率が80%を超えるともいわれ、年齢とともに悪化し段々と歯の本数が減っていきます。このことから、歯の健康の曲がり角は40代であるといえます。なぜなら、女性は40歳を過ぎるころから女性ホルモンの分泌が低下し、閉経に向かっていく「更年期」を迎える人が増加。ホルモンバランスの乱れによって唾液の分泌が減少し、歯周病が進行することで歯を失うリスクが高まるのです。

    男性に比べて女性は歯周病にかかりやすい?女性ホルモンと歯の密接な関係

    手にハート
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    女性は、初潮期・妊娠期・更年期の3回、口の中の健康がおびやかされるといわれています。 最近の研究で、女性ホルモンを好む歯周病の細菌が存在することがわかりました。そのため、女性ホルモンが急増する初潮期・妊娠期は、歯周病になりやすくなってしまうのです。また、女性ホルモンが減少する更年期は、ほてり、頭痛、肩こり、めまい、冷え、乾燥などさまざまな症状が引き起こされます。これは、口の中も例外ではありません。

    例えば、ドライマウスになる、歯茎が痩せて歯の根が見えるようになるなどの症状が現れることがあります。 女性ホルモンには、骨量を増やす・水分を与えるという役割があるため、体内全体が水分不足=乾燥に傾きやすくなります。そうなると唾液は不足し口の中が乾燥。細菌が繁殖しやすい環境となり、歯周病が悪化します。その上、歯の寿命が近くなる時期とも重なり、更年期症状の出やすい40代に歯周病によって歯を失ってしまう方が増加するのです。 この時期をどう乗り越えるかによって、80代で歯が何本残るかが決まります。

    40代以降も歯の本数を維持するためにできることとは

    歯とケアグッズ
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    歯を失う原因の多くは、歯周病と虫歯でしたよね。歯の寿命を延ばすためには、次のような対策が有効です。

    ・毎日のセルフケア

    40代以降は、歯と歯の間にものが詰まりやすくなります。歯磨きだけでなく、歯間ブラシやフロスなどを使ってしっかり歯垢を取り除きましょう。

    ・歯医者によるプロのケア

    定期的に検診を受け、異常がないかチェックを受けることが大切です。また、歯科衛生士によるクリーニングもおすすめです。

    ・バランスのよい食事をとる

    毎日バランスよく栄養をとっている人は、80代以降に歯が多く残っていることがわかっています。野菜・魚・肉・穀物などをバランスよく摂取してください。

    ・禁煙

    タバコのヤニは歯の表面につくと、歯垢が溜まりやすくなります。禁煙して歯周病のリスクを下げましょう。

    ・食事をゆっくりとり、よく噛む

    ゆっくり食事をし、よく噛むと唾液が分泌され、細菌が繁殖しにくい環境となります。特に更年期の女性は、ドライマウスになりやすいのでよく噛むようにしましょう。

    ・規則正しい生活をする

    ストレスが多い、睡眠不足といったことが続くと、免疫機能が低下して細菌に感染しやすくなります。ストレスを減らし、規則正しい生活を心がけましょう。

    日本歯科医師会と厚生労働省では、「80代で20本歯を残そう」という8020運動を推進しています。自分の歯が多いと健康寿命が長くなるという報告もあります。ぜひ、80才で20本を達成したいですね。そのためにはまず、日頃のケアや生活習慣が大切です。また、歯医者だけでなく、婦人科でも相談することもできます。自分の歯を守れるかは、自分の行動次第です。適切な方法で歯の寿命を延ばし、健康長寿を手に入れましょう。

    1人で悩まないで下さい。
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    様々な口内の悩みは多くの方が抱えていらっしゃる問題です。 でも、今後10年後、20年後もずっと「噛める歯」に治療し、保っていくために、しっかりと実績のある病院を選び、まずは素直に相談して下さい。

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